ダンボール板の種類を表します。
ナミナミした波型の単位長さあたりの数や板の厚みによって種類分けされていて、
・Bフルート
・Aフルート
・Wフルート
などの種類があります。
右の写真は上からA・B・Wフルートです。
AフルートからCフルートまでのそれぞれのナミナミ模様の数はJISでも規定されています。(JIS Z 1516)
それぞれのフルートの具体的な数字は下記のようになっています。
フルート ナミナミの数 板の高さ 段繰率
A 34±2 4.5〜4.8 1.6
B 50±2 2.5〜2.8 1.4
C 40±2 3.5〜3.8 1.5
E 約 93 1.1〜1.4
F 約126 約0.6
G 約180 約0.5
※ナミナミの数は30cmあたりの数になります。
※板の高さはライナーまでを含めた高さで単位はmmです。
WフルートはAとBがくっついたものですので、表には載せていません。
表の特にナミナミの数や段の高さを見ていただくとお気づきかと思いますが、
かなりいい加減です・・・。
例えばAフルートで30cmあたり34±2ですから、少ないもので32、多いもので36となり、4つのナミナミがあるか無いかになるのです。
これって板を並べてみると一目瞭然ですので、実際に出回っているのは、この範囲よりかなり狭くキチンとしています。
ダンボールの規定って全体的にこのようにかなり範囲が広い決まりが多いです。
業者の裁量に任されている感があります。
ところで、あくまでも弊社での処理量を見た場合、一番多いのがAフルート、次いでBフルート、Wフルートとなります。
昔は、外装箱にはWフルート、内装箱は内容物の重量に応じてAフルートやBフルートというのが定番でしたが、
ここ10年ほどで、外装箱のWフルートがAフルートの強化された材質のものに変わってきたため、Wフルートがあまり見られなくなりました。
例えばみかん箱タイプの箱形状の場合、WフルートをAフルートに変えることで1箱の厚みは6mm程になります。
(Wを8mm、Aを5mmと仮定してみかん箱タイプだと箱を畳むと板2枚分になるため)
高さの狭い保管場所でも、大抵100個くらいは積上げますので、6×100=600mmもサイズが変わり、保管体積を圧倒的に小さく出来ます。
またコスト的にもどうしてもWフルートはAフルートの1.5倍程度しますので、特に配送技術が進化した昨今では、包装のコストダウンとなると
外装箱に使われる部分が真っ先にその対象になり、この現象が一気に進みました。
Cフルートは主に欧米でメインのフルートになっているものです。
国内ではほぼ目にすることが無く、生産するメーカーも、知る範囲ではまず無かったのですが、
近年、レンゴーさんを中心にその普及が始まっています。
CフルートはちょうどAフルートとBフルートの間の性質になります。
AフルートをCフルートに変更して、その材料費を浮かせる目的のようですが、現状では流通量の問題からAフルートと同等かそれ以上の
コストがかかるため、今後、どの程度、国内で普及していくのかは不透明な感があります。
E、F、Gフルートはマイクロフルートと呼ばれる薄い段ボールで、主に個装箱・内装箱で使われます。
|