材質の判定方法のお話

簡単にある程度の材質がわかる計算方法

 段ボールの仕様を決めるのに、最後まで頭を悩ませるのが、材質の選定ではないでしょうか?
とりあえずフルートまで決まっても、その材質はたくさんあり、どの材質の強度なら大丈夫なのかは、品物が動き出しても気になるものです。

 キチンと難しい計算式でいわゆる「強度計算」をしても、実は湿度が1%上がると、強度は10%落ちてしまうのです。
その他、印刷をベタベタに入れれば、印版で押された部分は段がつぶれて強度が弱まる、などなど。一般の方には、ある程度の比較対象の数字でしか、強度は使いづらいのではと思います。

 そこで、何か今まで使っていたものや、よそから貰ってきたもの、あるいは市販の段ボールと比べて、その材質を決定すれば、少しは安心出来るのではないでしょうか?と言っても、市販のものは材質が何故か表示されていなかったり、よくわからない表示方法だったりすること、ありませんか?

 厳密には段ボール試験機にかけて、その破裂強度や紙の厚みなどを計測すれば使用材質は判明するのですが、普通の人はそんな機械持っていませんよね。そこで!!簡単にある程度の材質がわかる計算方法を披露させていただきます。

 段ボールの材質は、結局は重さの表示になっています。下がその大体の重さです。

C5

160g/m2
C6

200g/m2
K5

180g/m2
K6

210g/m2
K7

280g/m2

大体というのは、各段ボールシート屋さんによって違っていたり、また各紙の強度が増してくると軽い紙でも良いだろうとシート屋さんに判断され、使用紙が変わってくるからです。

 この重さの紙が表と裏にそれぞれ貼ってあるので、1m2あたり上の数字を2倍すれば、ライナー部分の重さがわかります。あと中芯部分ですが、これはそのままグラムですから、通常芯なら120gそれ以上ならそのまま160・180とわかります。
しかし中芯部分はウネウネうねって紙を多く使っています。「材質について」で少し書いておりますが、段繰率って言うものです。

 これで各フルートの中芯の使用量がわかります。例えばAフルートなら1.6を掛けてやればいいのです。

                  

例)K5 中芯160gAフルートの場合

180g

表ライナー重さ


(160g

中芯重さ


1.6g)

段繰率


180g

裏ライナー重さ

=

616g
                  

これが平米あたりの重さになります。

 ここまでやればm2あたりの各材質の重さがわかりますので、あとは調べたい箱の面積がいくつなのかを計算して、その箱の重さを量ります。はかりは普通の料理用のでも十分です。あとはm2あたりの重さまで出せれば、比べてポンです。

 計算が苦にならない方は、一度試してみたらいかがでしょうか?いくら湿気を多く吸ってしまった段ボールだといえども、そうそう何十グラムも重さは変わりませんので、結構正確にわかりますよ。