ダンボール板の種類のうち、E・F・Gフルートなどの薄いものを総称してマイクロフルートと呼んでいます。
フルート ナミナミの数 板の高さ
E 約 93 1.1〜1.4
F 約126 約0.6
G 約180 約0.5
※ナミナミの数は30cmあたりの数になります。
※板の高さはライナーまでを含めた高さで単位はmmです。
マイクロフルートは、近年、包装の薄物化が進んで誕生した新しいフルートです。
これらは国内メーカーなどが独自に開発したものですのでJISなどによる規定もマイクロフルートには無く、かなりアバウト、というか決まりはありません。
出回っているマイクロフルートの材質を調べたのが表の数字ですので、これらはメーカーが事情で変えてくるかもしれませんので、あくまでも目安になります。
一般的に出回っているAフルートなどの段ボール板に比べると、マイクロフルートは一見するとボール紙と見間違えるような薄いものです。
マイクロフルートの用途は主に個装箱・内装箱で使われます。
その薄さから今までの段ボールのイメージから脱皮して、紙器箱と呼ばれるボール紙の市場に進出しているようです。
食品を直接マイクロフルートで梱包するものなども目にします。
ただしその場合、異物混入対策など、内容物によってマイクロフルートの加工・生産設備や生産方法が特殊になるパターンが多いようです。
ところでマイクロフルートが薄いことによるメリットは、印刷のノリがとても良いことです。
例えばAフルートでは1cm弱の間隔でナミナミの山部分が表面を支えていますので、逆に支えていないところは凹みがちです。
そこにインクが乗らないなどの問題がでてきてしまい、細かい印刷が苦手なのです。
それがマイクロフルートではほぼ厚紙に近い感覚で印刷できるのです。
ただしコスト的にはBフルートに比べるとマイクロフルートの方がはるかに高くなりますので、Bフルートからの変更でマイクロフルートを使うという話はあまり聞きません。
近年、容器包装リサイクル法が施工されましたが、紙器箱などのボール紙による製品は紙製品としてのリサイクル義務がメーカー側にも求められております。
一方、段ボールは法律施工前からリサイクル率が9割を超えるエコな商品であるため、特にメーカー側に金銭的な負担は発生しませんし、最終的にエンドユーザーの時点でも、既存のダンボール回収ルートに乗せることが出来、リサイクル上ボール紙よりもマイクロフルートの方が有利です。
また段ボール=エコなイメージも利用してマイクロフルートは普及していった感があります。
そのような背景上、ボール紙などで作られる紙器箱や化成品で出来た小箱などからマイクロフルートへの変更は多く見られます。
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