ダンボール業界のお話

段ボールって、どこで作っているの? 
段ボール屋さんって紙も作っているの?

こんな漠然とした質問をよく耳にします。毎日目にする段ボールも意外とその辺が知られてないと思います。業界最新状況などの難しい話はここでは出来ませんが、おおまかにどんな企業が存在して、当社はどこにいるのかを知ってもらいたいと思います。
まず一言に段ボール屋さんといってもそれには、とても沢山の種類があります。原材料に近い方(川上)から順に、大まかに次のように分けられます。

                                     
1.板紙メーカー 主にライナー中芯を作っています。
2.段ボールメーカー ライナーや中芯を貼り合わせて、段ボールの形状をつくっているところです。
3.ケースメーカー段ボールの板から、箱やその他の製品を作るところです。
4.販売店・問屋・量販店メーカーから製品を仕入れ、売るところです。段ボール以外の資材も同時に扱っている場合が多いです。
5.古紙回収業者使用済みの段ボールを回収して、川上に戻します。

これだけなら単純で解りやすいのですが、これが複雑に同じ会社、系列などでくっついているので複雑さが加速してしまい、解りづらくなっています。1.から3.までトータルでやっているところは、いわゆる系列企業として現在大きく3グループがあります。  2.+3.は「一貫メーカー」とも呼ばれています。そして当社のような加工専業のところは3.です。これらの名称は当社での呼び方ですので、他業界紙やなにかで別の表記をされていたら申し訳ありません。ただやっている内容はこのように分けることが出来ます。
 しかしこの加工専業というところを一つとっても、いろんな加工があります。例えばA式ケースしかやらないところ、抜きしかやらないところ、また大きい製品しか作らないところ、そしてその逆もあります。また材質でマイクロフルートなどの薄いものしかやらないところや、逆に3層などの厚いものしかやならいところ、というところもあります。
各加工にはそれぞれ専用の機械が必要となるため、1社で何から何まで揃えることが難しいのです。これは段ボールメーカーについても同じです。それこそ何から何まで揃っている大きな会社は、今度は逆に小ロットに弱くなってしまいます。

当社はとりあえず何でも出来るような設備があります。しかし、とりあえずですので、例えば青果物のように一度に何万ケースも作るようなロットよりも、逆に小ロットが得意なのです。そして段ボール以外の梱包資材も扱っており、ユーザー様に直販しておりますので、4.の要素も兼ね備えております。

このように、段ボール業界と一言に言っても、とても様々な会社があり、またその得意とするところもまちまちなのです。少し話はそれるかもしれませんが、当サイトの名称「段ボール屋」は上のネーミングのニュアンスから言うと2.になってしまうのかもしれませんが、当社はお客さんなどによく「段ボール屋さん」と呼ばれています。
ユーザーさんに一番近い立場でいるからかと認識しています。一方2.の段ボールメーカーは当社のような加工業者からは「シート屋さん」と呼ばれています。当然材料メーカーなので、その材料の名称である段ボールシートからそう呼んでしまうのかと思います。
このようなことから、お客様が呼んでくれる呼び名である「段ボール屋」に愛着があり、サイトの名称にいたしました。