ダンボール板を横から見たとき、上下の平らな板に挟まれたナミナミした模様の部分のことを中芯(なかしん)といいます。
ダンボール特有の特性を持たせるための重要なパーツです。
ダンンボール箱の手配をあまりされない方は、中芯というものを意識することはあまり無いかもしれませんが、
箱にした時の強度や特性を考慮するととても重要な部分になります。
中芯を強くした箱では、積上げた時の強度があり、また手で持ったときもしっかりしていて、 ライナーだけを強化したものよりも、箱全体が頑丈になります。
中芯の高さや単位長さあたりの段数(段繰率)によってフルートという種類でダンボール板はまず種類分けされています。
この説明はフルートのページをご覧ください。
フルートの種類を決めるのは中芯の形状的な観点からになりますが、
フルートが決まったあとも、中芯自体の種類を強度によって選択することが可能なのです。
これは意外と知られていないのですが、弊社のように加工するところでは中芯の選択は極普通に行われています。
何も指定しない場合は通常芯と呼ばれる中芯が選択されます。
これは中芯を真っ直ぐに伸ばした時の単位平米あたりの重さが120gになるものです。
標準の中芯ですので、購入した段ボールの材質表記に中芯の種類の記載が無い場合は、この120gを使われていると判断して大丈夫です。
ダンボールで使う紙の種類は昔から重さで分けられております。
板の表と裏で眼に見えるライナーの部分はC5,K6などの記号で種類分けされて一般的になっていますが、
あまりその選択が一般的でない中芯の部分は、直接重さ(グラム)で呼ばれています。
標準の中芯が120gなのに対して、下の4種類の中芯を他に選ぶことが出来ます。
160g、180g、180g強化芯、200g強化芯
右に行くほど強い中芯になります。
「強化芯」となっている中芯は、重さが標準のものに比べて重さが同じでも、中芯自体を薬剤で硬く強化したものですので、
同じ180gという重さでも、強化芯とそうでないものがあります。
中芯を選ぶときの注意点は、ライナーとのバランスを考えることです。
例えば中芯を200g強化にしたから強度的には十分だと判断して、ライナーは最低材質のC5などにしてしまうと、
折り曲げた時にライナーが中芯の硬さに負けて千切れてしまう現象がおきます。
箱など梱包用途として使う場合は、どうしてもフタ部分や胴部分で板を折って使いますので、
折るときに出てしまうこの中芯が強すぎる問題は避けるべきです。
例えばC5というライナーを使っていて、もう少しコシを持たせたい時に、中芯を160gにするのは良いですが、
さらに中芯を180gにアップする場合は、まずライナーを先にアップさせてK5×160gとする方がオススメです。
逆に中芯に200g強化芯を使うようなパターンはライナーがK6以上である方が良いです。
K5であれば180gの強化芯でないものあたりまでです。
このバランスにさえ注意すれば、ライナーと中芯の組み合わせで、使用目的にピッタリあった材質を選ぶことが出来、
使い勝手やコストパフォーマンスがとてもよくなります。
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