組み立て式の箱で、額縁と呼ぶ折り返しの面で立ち上がりの面を作り出し、横の面を挟み込んで箱の形にするタイプをN式箱と呼んでいます。
 
N式箱は、C式額縁タイプのようにフタと身で分かれず、それ1枚で箱の形まで出来るように、フタが付いている形です。 
 
このN式はJISに載っていないんですよ。。 
 
(段ボール箱の形式:JIS Z 1507) 
 
ですので、いろいろなダンボールに関する書物などにもなぜか割愛されてしまっていて説明が無く、N式に関する情報は少ないです。 
 
そのわりに便利な形なので、かなり多く実際の現場では使われています。 
 
 
そのためもあって、N式には派生した形も数多くあり、呼び方も全く決まっていないのが実際のところではないでしょうか。 
 
弊社ではお客様にイメージしてもらいやすいように、ホームページを立ち上げた頃、社内で考案?し、
 
N式上差込式とかN式サイド差込式などといった独自に考えた形式名称で呼んでいます。 
 
写真はN式サイド差込式です。 
 
最近はこの呼び方で問合せを受けることもあり、まさにホームページを作った甲斐があったと、自己満足しております。。 
 
それまでは社内で 
 
「N式で額縁は手前一箇所で上から差し込んでフタをするヤツ」 
 
とか 
 
「N式で額縁がサイドの2面でそこに前から2箇所差し込んでフタをするヤツ」 
 
とか呼んでいましたし、今でもそのような感じで呼んでいるダンボール屋さんも多いと思います。 
 
ですので弊社のホームページを見た後、他の同業者さんに「N式サイド差込式で作ってください」と言っても
 
「は?」と当惑される可能性が高いですので、なにぶんご容赦下さい。 
 
上の昔の呼び方の例のように言った方が正確に伝わると思います。 
 
そんなN式箱ですが、あえてJISで当てはめて考えるなら、 
 
04:組立式 
 
という基本形式に当てはまります。 
 
この組立式の中で0401のヤッコ型タイプや0410の筒型タイプは直線加工のみで出来るため、古くからありましたが、
 
これらの弱点がテープなど封をするために副資材が必要になる点と、ヤッコ型では四隅に隙間が出来てしまう点でした。 
 
N式は0422のC式額縁タイプのトレーの面の一部を伸ばしてフタとして、それを主に差し込んで封をするように加工することで、
 
従来の弱点を補填できるようになっているのです。 
 
N式箱は基本的に抜型を使って作るタイプですので、従来はトータルコストを意識して、
 
ロットが多いパターンでしか使われませんでしたが、
 
最近は小ロットカット機の普及で抜型不要でも容易にN式を作れるようになったこともあり、
 
ある程度少なくてもエンドユーザーの使い勝手などを考え、N式箱で作られることが多くなりました。 
 |