物を梱包する際に、その物ひとつひとつを包んでいる部分を個装箱と呼び、
それら個装箱をまとめて内装箱に入れます。
さらにその内装箱を輸送の単位としてまとめて入れるものを外装箱と呼んでいます。
近年、包装の簡素化から、個装や内装箱はそれぞれの段階で省かれることも多く、
極端な例では外装箱に直接、梱包することもあります。
ちなみにJISでは「外装用段ボール箱」としてJIS Z 1516に細かく色々と決まっておりますが、
それらはむしろダンボール全体のことを定義しておりますので、
ちょっと外装箱とそれとは言葉としての意味合いが違うかと思います。
一般的には外装用段ボール箱を省略して「外装箱」と呼んで使っており、
さらに梱包担当者などは外箱(そとばこ)と略して呼んでいたりします。
JISでは、一般的に段ボールを箱として使う際のことを細かく書いておりますが、
実際の現場では外装箱という言葉はその意味とはちょっとずれていて
単純に、物を梱包する際に、一番外側を梱包することになる箱のことを外装箱と呼んでしまっています。
例えばJISの定義ではフルートの種類はAフルート、Bフルート、Cフルートとされていますが、
所謂、外装として輸送単位の一番外側の箱は、Wフルートが使われることが多かったです。
最近、コストダウンの目的でWフルートからAフルートの中芯が強化されたものに移行されてきたため、Wフルートの外装箱は少なくなったかもしれません。
しかし少なくても昭和の時代は外装といえばWフルートが多く使われていました。
そういう意味ではJISで定めている外装用段ボール箱と、外装箱、外箱というそれぞれの言葉は
微妙に違うのかもしれませんが、
実際の現場ではそれぞれの意味を含ませながら話されることが多いです。
段ボールはその性質から外装箱としての用途が圧倒的に多いです。
最近は従来、ボール紙で出来た紙器が多かった内装や個装を直接ダンボールで作る場合も増えてきていますが、
逆に外装部分はそれ以外の素材を使うパターンは殆ど見受けられません。
外装箱として使われる形は、みかん箱タイプの形が圧倒的に多いです。
トラックのサイズや品物の使用単位などに合わせて、内装箱のサイズとその入れ数から
外装箱のサイズは決められます。
またその用途から外装箱の印刷は質素で、必要十分な文字情報のみを印刷することが多いです。
|