コストが最小になるダンボール箱のサイズ比率

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コストが最小になるサイズの比率



みかん箱タイプの形状で段ボール箱を手配する場合、体積が同じでも長さと巾と高さの各サイズの比率をうまくとることでそのコストが変わってきます。


みかん箱タイプだと、フタをした時に内側に隠れてしまって見えなくなる内蓋というフタの部分があります。

そこは全体を覆うという意味では役目を果たさない部分ですが、そこを小さくなるようなサイズ比率で作れば、おのずと箱を作るための必要な段ボールの面積が小さくなり、材料費が抑えられ、安く作れます。


内蓋を小さくするには長さの比率を巾よりもずっと大きなサイズ比率で作ることになります。


またそのフタ部分と関係ない部分のサイズを他の部分よりも大きめな比率で取ることも、結果的に内蓋部分を小さく出来ます。

残る1辺の高さのサイズ比率を高くすれば良いのです。


ずばり!長さ:巾:高さ=2:1:2のサイズ比率の時が最小といわれています。


それよりも巾の比率を小さくすると、フタを閉めづらくなるためオーバーフラップ形状にしたりする必要がでてきてしまい、返ってコスト高になったりします。

また高さの比率もそれ以上大きくすると、極端にノッポ形で使いづらくなります。


イラスト図を見ていただくと一目瞭然です。
サイズ比率による面積の違い

上の図面は内寸法:長さ20cm×巾10cm×高さ20cmの箱の展開図面です。

まさに上の理想のサイズ比率のものになります。

下は長さ20cm×巾20cm×高さ10cmのものです。

丁度、必要なダンボールサイズの巾は同じサイズになり、長さ方向だけ違ってくるのですが、
中に入る品物の大きさは同じでも、必要な材料面積はこんなに変わってくるのです。


ただしコストを無視した比較的平べったいような箱に比べて、
2:1:2のサイズ比率の箱は、品物の出し入れをする口が狭く、細長くなるため、出し入れがしづらくなり、
また高さが高いわりに巾のサイズ比率が狭いため、立てた箱が倒れやすくなるなど、使い勝手は悪くなります。


箱を横に倒した形で、横から品物を入れるようなものであれば、このサイズ比率でも大丈夫です。

しかしその場合、箱を積上げた時の強度は落ちますので(段ボールの中芯の向きが横向きになってしまうため)
軽量でかさばるものなどの梱包には良いかも知れませんが、ある程度の重量のものや細かいものを複数中に入れるような使い方には向きません。


このお話はあくまでもコストを追求するやり方ですが、ダンボール箱は中身を保護するため、また梱包や開封がし易くするためにありますので、
そういう面から見れば、上の話とは逆に平べったく大きな間口の箱が良くなります。


コストと使い方、中身の性質をよく検討してそのベストバランスで手配されると良いかと思います。